数学の予習・復習のやり方【学校授業を最大限活かす方法】

この記事でわかること

  • 数学の予習が授業の理解度を高める理由
  • 教科書を使った5ステップの予習手順と適切な時間配分
  • 中学生・高校生それぞれの学年別予習のポイント
  • 予習→授業→復習のサイクルを習慣化する実践ルール

結論を先に書きます

数学の予習を正しく行うだけで、授業中の理解スピードが大きく変わります。多くの人が「復習さえやれば大丈夫」と思いがちですが、予習こそ授業の質を左右する最大の要因です。

ただし予習の目的は「完璧に理解すること」ではなく「疑問点を洗い出して授業の準備をすること」。予習に時間をかけすぎて復習が手薄になるのは逆効果です。

この記事の要点
  • 予習は全体像の把握+疑問点の洗い出しが目的(完璧理解は不要)
  • 予習時間は中学生15〜20分・高校生20〜30分を上限に
  • 予習→授業→当日復習の3サイクルで定着率が大幅に上がる
  • 成績直結の優先度は復習>予習。予習は授業を活かす準備運動

数学指導員15年・個別指導塾の経営8年で延べ500名超に伴走してきた立場から、予習・復習のやり方を整理します。勉強法そのものは数学の効果的な勉強法もどうぞ。

目次

数学の予習が成績アップに直結する理由

予習を行う生徒とそうでない生徒では、同じ授業でも理解度に30〜40%の差が生まれると報告されています。予習しておくと授業中に「この公式はこういう意味だったのか」という気づきが増え、説明がスムーズに頭に入ります。予習なしだと、説明を聞きながら板書も写す作業に追われ理解する余裕がなくなります。

数学は積み上げ型の教科で、前の単元の理解が次の土台になります。一次関数は比例・反比例が、微分は極限が前提です。予習は単なる「先取り」でなく、授業を最大限活かすための「準備運動」です。

数学の予習の具体的なやり方(5ステップ)

  1. 教科書の例題を読んで全体像をつかむ(10分)
  2. 疑問点・わからない部分に印をつけてメモする(5分)
  3. 基礎問題を1〜2問解いてみる(10〜15分)
  4. 授業で疑問点を解消する(授業45〜50分)
  5. 当日中に復習する(15〜20分)

ステップ作業内容目安時間ポイント
1教科書の例題を読む10分全体像の把握だけでOK
2疑問点をメモする5分3〜5個に絞って具体的に書く
3基礎問題を1〜2問解く10〜15分つまずき箇所の確認が目的
4授業で疑問点を解消する授業45〜50分メモを見ながら能動的に聞く
5当日中に復習する15〜20分24時間以内に類題を解く

予習は「完璧に理解しよう」とせず「雰囲気をつかむ」こと。例題は手を動かさず手順を目で追うだけでOKです。疑問点は「二次方程式の解の公式はなぜこうなるのか」のように具体的に書くと、授業中にどこに注目すべきか絞れます。基礎問題は完答が目標でなく「どこでつまずくか」の確認が目的です。

学年別の数学予習ポイント

  • 中学生:教科書例題で「計算の手順」を確認することを最優先。中1の「正負の数・文字式・比例反比例」でつまずくと中2以降に影響します。予習時間は15〜20分が目安で、「短くても毎日続ける」ことを優先します。
  • 高校生:抽象度が上がるため予習の優先度はさらに高くなります。特に重要なのが「公式の導出過程を追うこと」。加法定理や置換積分は丸暗記では応用に対応できません。前日夜に翌日分を予習するルーティンが定着しやすいです。
  • 受験生:授業のペースが受験対策より遅いなら、参考書で先の単元を進めつつ授業を「確認の場」に。授業が受験レベルなら前日に例題を解いて「解法の補強」に使います。

予習の目標は「完璧に理解すること」ではない
  • 予習段階で100%理解できなくてOK。「どこがわからないか」を明確にするのが目的
  • わからなかった部分が授業で解決される流れが最も記憶に定着しやすい
  • 予習に時間をかけすぎると復習が削られる。1教科20〜30分を上限の目安に

予習→授業→復習のサイクルを回す方法

授業中は予習で作った疑問点リストを机に置き、説明が疑問に触れたら「解決済み」マークをつけます。これで受動的に聞くのでなく「自分の疑問を解消する場」として参加できます。予習で気づかなかった解き方のコツは積極的にメモします。

復習は授業当日中が最も効果的です。記憶は1日後に約70%忘れられるため、帰宅後30分以内にノートを見返し、習った問題を自力で再度解きます。さらに同じ問題を1回目(当日・答え見てOK)→2回目(3日後・自力)→3回目(1週間後・完全自力)の3サイクルで回すと、解法が「手が動く」レベルまで定着します。模試での復習の回し方は数学の模試の復習方法もあわせてどうぞ。

3サイクル定着スケジュール例
  • 1回目(授業当日):解答を確認しながら解き方の手順を理解する
  • 2回目(3日後):ヒントなしで解く。詰まった箇所だけノートで確認
  • 3回目(1週間後):完全自力で解く。解けたら「定着済み」として次へ

予習・復習でよくある失敗パターンと対策

  • 予習に時間をかけすぎて復習が手薄に:成績直結の優先度は実は復習>予習。予習に1時間以上かけて復習がなくなる逆転現象に注意。予習は1教科30分までと決めます。
  • ノートをきれいに作ることが目的化:清書は「学習した気分」を与えますが理解には直結しません。予習ノートは走り書きでOK。「疑問点」と「書き足せる余白」の2点だけが重要です。
  • わからないまま放置:積み上げ教科では危険。授業でも解決できない疑問はその日のうちに先生や解説動画で解消するルールを持ちます。

よくある質問(FAQ)

Q1:数学の予習はどのくらいの時間かければよいですか

中学生は1教科15〜20分、高校生は20〜30分が目安です。予習は「完全に理解する」のでなく「全体像をつかんで疑問点を洗い出す」のが目的なので、30分を超えたら切り上げて復習の時間を確保するほうが全体の効率は上がります。

Q2:予習でまったく問題が解けなくても大丈夫ですか

まったく問題ありません。「どこで詰まったか」を明確にすることこそが予習の本来の目的です。解けなかった問題は「授業で先生がどう解くか」を確認する絶好のポイントになり、自力で解けなくても授業中に理解できれば最も記憶に残ります。

Q3:予習は教科書と問題集のどちらを使うべきですか

基本は教科書を最初に使うのがおすすめです。授業は教科書ベースで進むため、教科書で全体像を把握してから問題集の基礎問題に取り組む順が効率的。受験生で先のペースで学習したい場合は参考書(チャート式等)での予習が受験対策と授業の両立に向きます。

Q4:部活が忙しくて予習の時間が取れないときは

忙しい日は「5分予習」に切り替えましょう。次回範囲の見出しを読むだけ、例題の問題文だけ読むだけでも、まったく予習しない状態より授業の吸収率は変わります。「完璧な予習」を求めず「ゼロにしない」意識が習慣の継続につながります。

まとめ

まとめ
  • 予習は疑問点を洗い出して授業の準備をするのが目的(完璧理解は不要)
  • 予習時間は中学生15〜20分・高校生20〜30分を上限に、復習を削らない
  • 予習→授業→復習を当日中に回す3サイクルで定着率が上がる
  • わからない部分は24時間以内に解消して積み上げ教科の落ちこぼれを防ぐ

予習・復習は数学の積み上げ構造を味方につける最強の習慣です。まずは「予習で疑問を洗い出し、当日中に復習する」ことから始めてみてください。

本記事は各サービスの公開情報と、数学指導員15年・個別塾経営8年の指導記録を突き合わせて整理しました(2026年5月閲覧)。

免責事項

※本記事は学習法の一般的な整理です。成果の出方は生徒個別の基礎力・学習時間で異なります。本記事の内容は2026年5月時点の公表情報に基づきます。

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この記事を書いた人

個別指導塾経営者の Maeda です。公立高校の数学教師を15年以上務め、現在は個別指導塾を経営しています。教師・塾経営者の両方の視点から、数学塾選びの実用的な情報をお届けします。

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